お部屋の空間を広く見せる工夫は色々ありますが、その一つにレールやブラインド、ロールスクリーンを天井から取り付ける「天井付け」という方法があります。
特に天井にレールを取り付けると目線を上に上げて高さを意識させることで、広さを強調するのとトップ部分が天井に付くことで手前への出っ張りが目につきにくいという利点があります。
今回は、窓枠内の天井付けではなく、”天井面”への取り付けに焦点をあてて、正面付けとも比較しながら「天井付け」のメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
1.すべてを天井付けに:奈良県生駒市 K様

天井にTOSO(トーソー)のシエロミニをシングルで設置、ピッチキープチェーンでフック間の長さを揃えたフラットのレースカーテンを吊るされました。

こちらが裏側、このチェーンがフック間の長さを保ち、カーテンを開けた時も上部がヒダを取ったようにきれいにたたみ込まれます。

他のお部屋のシェードやロールスクリーンも天井から設置されました。

レースのプレーンシェードです。窓枠の中に収めるように付けられる方が多いのですが、幕を上げ切った時に上部25cm位がたたまれた幕でふさがれてしまい、外が見えなくなるのが難点と言えば難点でした。天井から取り付けることにより壁と一体化して圧迫感が解消されました。

別室の調光ロールスクリーンです。壁と一体化したような感覚で圧迫がなくスッキリ、広々としたお部屋になりました。
2.天井付けと正面付けの見え方の違い:大阪府東大阪市 S様

天井部のボックスの中にレースのプレーンシェードを取り付けました。スッキリ壁と一体化して機能的な窓になっています。

窓枠内にプリーツスクリーンがある窓に正面付けでレールを取り付け、カーテンを取り付けられました。壁と同化するような色をお選びいただいているので目立って見えるということはなく収まっています。お部屋が狭いときは特に、アクセントにしたい場合を除いて壁に合わせた色選びがお勧めです。
3.装飾レールを天井ギリギリに取り付け:大阪府東成区 Y様

TOSO(トーソー)のレガートというレールを天井ギリギリに取り付けられました。通常窓枠の少し上か、天井から10~15cm位下がった位置が多いのですが、窓も上の方にあるためギリギリまで上に上げての取り付け。色も目立つ色を選んでポイントになるようにされました。
スリット窓はロールスクリーンなどを選ぶ場合が多いのですが、枠内にレースのカーテンを収め、ドレープを左右対称に置くことで落ち着きと高級感が出せました。
4.カバートップ付きレールを正面付けで:大阪府枚方市 N様

ロールスクリーンのある窓に正面付でネクスティカバートップⅡMセットを設置、ドレープ感のあるしっかりしたレースカーテンを取り付けられました。
レールを正面付けにした時に気なるのが、レール上部に溜まる埃。ハンディモップなどで取るのですが見えないし、手も届きにくいので忘れられがちです。
その点、カバートップがあるとその上をサッと拭くだけなので簡単です。光や冷気を防ぐ効果もあるので、人気の商品です。

レースのカーテンを引いたところです。ロールスクリーンが消え、やわらかい空気感が漂います。
天井にレールを取り付けるメリット・デメリット
メリット
- 天井高が強調され、部屋が広く感じられる
- 窓全体を覆いやすく、光漏れ・外気侵入を低減
- 遮光・遮熱の効率が上がる
- 開口部が大きく取れる
- レール上に埃が溜まりにくい
デメリット
- 天井・壁の下地をあらかじめ計画する必要
- エアコン・収納扉との干渉確認が必須
- カーテンの着脱に手間がかかる
- サイズが大きくなりがちでコストアップ要因に
まとめ
それぞれ、一長一短があります。天井付けは「広く・すっきり見せたい」「光漏れや外気の侵入を抑えたい」方に最適です。
ただし、下地計画と干渉確認が成功のカギです。新築やリフォームでは、窓・エアコン・収納の配置を総合的に設計し、必要に応じてカバートップやピッチキープチェーンなどのオプションで使い勝手も高めましょう。
