「カーテンから漏れるわずかな光が気になって眠れない」──そんな悩みを抱える方は意外と多いもの。特に寝室では、わずかな光漏れが睡眠の質に大きな影響を与えます。
この記事では、「遮光カーテンを使っているのに明るい」「朝日で早く目が覚めてしまう」といった悩みを抱える方に向けて、光漏れの主な3つの原因と、それぞれに最適な対策方法をご紹介します。
カーテンの光漏れが発生する主な3つの場所と対策
1.カーテンと床の隙間から漏れる光への対策
多くの既製カーテンは床より1cmほど短く作られており、掃除のしやすさや見た目のバランスは良いものの、そこから光が漏れてしまうことがあります。特に寝室など「真っ暗な空間」が求められる場所では、このわずかな隙間が大きなストレスになります。
対策方法:
- ブレイクスタイルを採用する
カーテンの丈を長くして、あえて床に裾を垂らすスタイル。隙間をふさぐだけでなく、冷気の侵入も防ぎ、防寒対策にもなります。
例:寝室で「朝日が差し込んで目が覚める」場合、ブレイクスタイルでの遮光が効果的です。
「ブレイクスタイル」は生地をたっぷり使用することで、豪華できれいめな印象にもなります。隙間だけだからと考えていても、真っ暗な中では意外とその部分が目立ち、気になってしまうので、そのような時はこのような方法も検討してみましょう。
2.カーテンレールの上部・側面から漏れる光への対策
見落とされがちなのが、カーテン上部やサイドから差し込む光です。特に窓が大きい場合、この部分からの光漏れ量は意外と多く、夜勤後に日中眠る人などには致命的な問題となります。
対策方法:
対策方法 | 効果のある部位 | 特徴 |
トップカバー付きレール | 上部 | レール上の隙間をふさぎ、外光の進入をカット |
リターン仕様+サイドカバー | 側面 | カーテンを窓側に巻き込むように設計し光を遮断 |
リターン縫製にすることで、側面からの光漏れを大幅に軽減可能です。光漏れ軽減だけではなく、冷暖房効率もアップするので、睡眠の質の向上にも繋がります。
3.遮光性の低いカーテン生地から透けてくる光への対策
「遮光カーテン」と書かれていても、遮光等級によって性能は大きく異なります。1級〜3級のうち、1級遮光のカーテンが最も効果的です。
対策方法:
- 1級遮光カーテンを選ぶ
遮光率99.99%以上の生地なら、ほぼ完全な暗室を実現できます。 - カーテンの色をダーク系にする
濃い色は光の透過率が低く、寝室にも落ち着いた印象を与えます。 - レースカーテンも遮熱・ミラーレース仕様にする
二重窓のように、日中の光の侵入も効果的にカットできます。
遮光等級 | 遮光率 | 用途例 |
1級 | 99.99%以上 | 寝室・シアタールームなど完全遮光したい空間 |
2級 | 99.80~99.99% | リビングなど光を程よく抑えたい空間 |
3級 | 99.40~99.80% | 明るさを残したいが多少まぶしさを防ぎたい場所 |
よくある質問(FAQ)
Q1. 今使っているカーテンでも光漏れ対策はできますか?
A.はい、一部の工夫で対応可能です。
例えば、「カーテンボックス」を後付けすることで、レール周辺からの光漏れを軽減できます。また、床との隙間が気になる場合は、ラグやタペストリーを床に敷くことで反射光を抑える方法もあります。
Q2. 遮光カーテンの「1級」「2級」の違いは何ですか?
A.遮光率の違いで、1級が最も光を遮る性能があります。
- 1級遮光:ほぼ完全に光を遮断(99.99%以上)。寝室や昼間のシアタールームに最適。
- 2級遮光:明るさを少し残しつつも、まぶしさを防ぎたいリビングなどにおすすめです。
カーテン購入時には、商品タグや仕様表で「遮光等級」を確認しましょう。
Q3. カーテンレールが普通のタイプでも光漏れ対策できますか?
A.完全ではないものの、工夫次第で対策は可能です。
リターン縫製のカーテンに変更するだけでも側面からの光漏れを軽減できます。すぐリターン金具が取り付けられない場合は、カーテンフックの最端部をレース用レールに引っ掛けることで簡易的な「リターン風仕様」にすることも可能です。
まとめ:遮光対策は「窓まわり全体」を見るのがコツ
窓からの光漏れは、「カーテン生地」だけの問題ではありません。光が入る“隙間”をいかに減らせるかが、遮光対策の成功ポイントです。
- カーテン丈の調整(ブレイクスタイル)
- レールまわりの工夫(トップ・サイドカバー)
- 遮光等級の確認と適切な生地選び
この3つの要素を組み合わせることで、まるでホテルのような暗く快適な睡眠空間を実現できます。カーテン選びの際は、ぜひ「光漏れ対策」の視点も持ち、後悔のない選択をしましょう。
窓は本来、換気のためや光を取り入れるためのものですが、睡眠をとる時はその光を遮断することが重要になります。部屋を真っ暗にしないと眠れない人にとっては、睡眠の質を左右するので、カーテンをオーダーする前にしっかりと検討しておきましょう。