「カーテンは2重にしたほうがいいの?」
「今まで1枚で困らなかったけど、変えたほうがいいのかな…」
そんな疑問を聞かれることがよくあります。特に、引っ越しやリフォームを機にカーテンを新調するタイミングでは、このテーマが浮上しやすいものです。
カーテンを2重にする意味はあるのか、1枚で代用できるのでは?という声もありますが、実はそれぞれのカーテンには役割があり、2重にすることで得られる機能や快適さは思っている以上に大きいのです。
今回は、初心者の方にもわかりやすく「厚地カーテン」「レースカーテン」の機能と、2重吊りのメリット・デメリット、暮らしへの影響までを詳しく解説します。
厚地カーテンとレースカーテン、それぞれの役割とは?
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厚地カーテンの役割
厚地カーテンは、主に次の3つの役割を担っています。
- 光の遮断(遮光)
- 視線の遮断(プライバシー保護)
- 音や熱の緩和(遮音・断熱)
特に夜間、部屋の照明がつくと、レースカーテンだけでは外から室内が丸見えになってしまいます。厚地カーテンがあることで、プライバシーがしっかり守られ、安心して過ごすことができます。
また、遮光性が高い厚地カーテンを選べば、朝の強い日差しで目が覚めることもなくなり、睡眠の質向上にもつながります。音や冷気・熱気の侵入を防ぐ点でも優れており、まさに「壁の延長」のような存在です。
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レースカーテンの役割
一方で、レースカーテンは以下のような役割を持ちます。
- 日中の自然光を柔らかく室内へ
- 視線をやさしく遮りつつ、明るさを確保
- 紫外線カット、遮熱など機能性付きもあり
厚地カーテンだけを閉めっぱなしにすると、日中でも室内が暗くなってしまいがち。そこでレースカーテンが活躍します。やわらかな自然光を部屋に取り込みながら、外からの視線もほどよく遮ることができます。
また最近では、紫外線カット機能や遮熱・防虫機能などが加わった高機能なレースカーテンも多数登場しており、住まいの快適性を高めてくれるアイテムとして注目されています。
2重吊りで得られる快適性と生活の変化
カーテンを2枚重ねて吊るすことで、得られるメリットは想像以上に多くあります。
項目 | 1枚吊り | 2重吊り |
プライバシー保護 | 弱い | 強い(昼夜対応) |
遮光・遮熱 | 部分的 | 効果大(空気層が断熱材の役割) |
見た目の印象 | シンプル | 高級感・ホテルライクな印象 |
季節への対応力 | 低い | 高い(夏涼しく、冬あたたかい) |
特に日本の住宅は断熱性が弱い傾向があるため、2枚吊りにすることで生地と生地の間に空気の層ができ、「窓からの冷気・熱気」の侵入を防ぐ断熱効果が期待できます。つまり、冷暖房の効率も上がり、省エネにもつながります。冬は暖かく、夏は涼しくより快適に過ごせるように“自分で調整できる”ことこそ最大の利点ですね!
2重吊りにするデメリットと対策方法
厚地カーテンとレースカーテンを両方吊るスタイルは、見た目にも機能的にも優れていますが、生活の中では思わぬ“ひと手間”や“制限”を感じることもあります。実際に聞かれる悩みや、その対処法をご紹介します。
1.窓まわりのスペースが狭く感じる
窓際に厚地とレースの2重カーテンを吊るすと、特にコンパクトな間取りでは「圧迫感」や「家具の配置制限」が出てしまうことがあります。ベッドや棚が近いと干渉することも…。
▶︎対策:
・レースカーテンを「シェードタイプ」や「プリーツスクリーン」に変更することで、厚みを抑えることも可能
・腰窓や小窓には、カフェカーテンやロールスクリーンとの組み合わせも有効です
2.洗濯やお手入れの手間が2倍になる
カーテンは定期的に洗うことで衛生的に保てますが、2重になるとその手間も2倍に。特に花粉・ハウスダスト・ペットの毛などに敏感な方は、洗濯頻度が高くなり、負担に感じることもあります。
▶︎対策:
・洗濯機で丸洗いできる「ウォッシャブル素材」を選ぶ
・日常的にはハンディ掃除機や静電モップで、軽くほこりを落とすだけでも清潔感をキープできます
2重吊りにすることで発生するデメリットは、「快適さとの引き換え」であることが多く、必ずしも“やめたほうがいい理由”になるわけではありません。むしろ、暮らし方や家族構成、部屋の使い方に合わせて選び方を工夫すれば、デメリットは最小限に、メリットを最大限に活かすことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?カーテンを2重にするかどうかは、見た目だけでなく「暮らしやすさ」「エネルギー効率」「健康面」など多くの側面に関わってきます。
窓まわりの快適性は、家全体の印象や住み心地を大きく左右するもの。特に四季のある日本では、夏と冬の環境変化に対応するためにも、2重吊りは有効な選択肢です。
一度購入したら長く使用することになるカーテン。お気に入りを見つけ毎日を楽しく快適に過ごしましょう。