カーテンを選ぶとき、「どれを選べば失敗しない?」「お部屋に似合うのはどれ?」という迷いは、多くの人が必ず通る道です。家具と違ってカーテンは面積が大きく、光の入り方や部屋の雰囲気を大きく左右するため、いざ選ぼうとするとその影響力の大きさに気づき、緊張してしまう方も少なくありません。
また、インテリア雑誌やSNSを見れば「素敵だな」と思う事例はたくさんありますが、それが自分の部屋に当てはまるのかどうか判断するのは意外と難しいものです。
そこで本記事では、カーテン選びの軸となる 3つの代表的なスタイル(モダン/クラシック/ナチュラル) を丁寧に解説し、それぞれの特徴と相性の良いインテリアの傾向をわかりやすく整理しました。
自分の好みと部屋の雰囲気を照らし合わせることで、「なんとなく好き」だった感覚が言語化され、選ぶべき方向性がはっきり見えてきます。一度スタイルの軸が定まると、色・柄・素材の選び方も自然と絞られ、後悔のない一枚を見つけやすくなるでしょう。
モダンスタイル|洗練された“都会的な静けさ”をまとったカーテン

モダンスタイルのカーテンは、余計な装飾をできる限り省き、直線的で落ち着いたデザインを中心に構成されています。無地の生地や幾何学的なパターンなど視覚ノイズの少ないデザインが多く、家具や床とぶつからない“控えめな存在感”が特徴です。
色はグレー・ブラック・ホワイト・ネイビーなどの深みのあるトーンがよく採用されます。これらの色は部屋全体を引き締め、視線を散らさず、空間をシャープに見せる効果があります。また、光沢を帯びた素材や、遮光・防炎などの高機能生地が使われることも多く、見た目と実用性の両立が図りやすい点もメリットの一つです。
こんな方におすすめ:
- スタイリッシュな空間が好きな方
- ミニマルで都会的な雰囲気を求める方
- モノトーンやシックなインテリアが好きな方
コーディネートのポイント:
- シンプルな家具やモダンな照明と相性抜群
- シルバーやブラックのカーテンレールを選ぶと統一感アップ
- 遮光カーテンを選ぶと、より落ち着いた空間に
シンプルで整理された部屋ほど、このスタイル特有の“静かで洗練された印象”が際立ちます。
クラシックスタイル|上品で豪華な“伝統の重厚感”を感じさせるカーテン

クラシックスタイルのカーテンは、繊細な模様や厚みのある高級生地が生み出す、豊かな質感が魅力です。ダマスク柄、花柄、ペイズリー柄など、伝統的な織り模様が多く使われており、表面の立体感だけでなく陰影による奥行きも楽しめます。
クラシックスタイルの色は、ベージュ・ゴールド・ブラウン・ワインレッドなど、深く落ち着いたトーンが多めです。これらの色彩は空間に上品な重みをもたらし、部屋全体を“包まれるような安心感”で満たしてくれます。また、タッセル・フリル・ボリュームのあるドレープなど、装飾を添えることでさらにクラシカルな表情が引き立ちます。
こんな方におすすめ:
- エレガントなインテリアが好きな方
- 高級感のある空間を演出したい方
- アンティーク調の家具を取り入れている方
コーディネートのポイント:
- 重厚感のある家具と組み合わせると統一感アップ
- ゴールドのカーテンレールやタッセルを加えると華やかさが増す
- シャンデリアやクラシックな照明と組み合わせるのもおすすめ
クラシックスタイルのカーテンは、空間に「上質さ」「落ち着き」「歴史的な美しさ」を求める人にとって、とても頼れる存在です。
ナチュラルスタイル|自然素材のやさしさで“軽やかな居心地”をつくるカーテン

ナチュラルスタイルのカーテンは、自然素材が持つ風合いや柔らかい光の透け感を楽しめるのが特徴です。コットンやリネンなどの生地は触れたときの肌ざわりも心地よく、見た目にも清潔感と温かみが感じられます。
色はベージュ・アイボリー・ホワイト・淡いグリーンなど、自然の色をイメージさせるやさしいトーンが多く採用されます。これらの色は部屋になじみやすく、時間帯や天気によって変化する光を美しく引き立ててくれます。特にリネンカーテンは、朝・昼・夕方で透け方が変わり、一日の中で違った表情を見せてくれるため、飽きがこない魅力があります。
こんな方におすすめ:
- 自然のぬくもりを感じるインテリアが好きな方
- カフェのような温かみのある空間を作りたい方
- リラックスできる部屋作りをしたい方
コーディネートのポイント:
- 木製の家具や観葉植物と組み合わせるとさらにナチュラルな雰囲気に
- 風合いのあるリネンカーテンは、ゆるやかな光を取り込むのでおすすめ
- シンプルなカーテンレールや麻素材のタッセルを合わせると統一感が出る
全体として「落ち着く」「優しい」「呼吸するような空気感」をまとった空間がつくりやすく、リビングや寝室など、長時間過ごす場所によく向いています。
3つのスタイルを俯瞰して見ると、選ぶべき方向性がより明確になる
下の表は、3つのスタイルを視覚的に比較できるようにまとめたものです。
どのスタイルが自分にしっくり来るのか、部屋の家具と比較しながら読むと方向性がつかみやすくなります。
| スタイル | 空間の雰囲気 | カーテンの印象 |
| モダン | シャープで都会的 | すっきり整ったスタイリッシュな表情 |
| クラシック | 上品で華やか | 落ち着いた重厚感と伝統美 |
| ナチュラル | やさしく軽やか | 柔らかい光と自然素材のぬくもり |
まとめ|カーテン選びの第一歩は、“自分が落ち着くスタイル”を知ること
カーテンは、部屋の印象を左右する大切な要素です。色・柄・素材をどれだけ迷っても、まずは「スタイル」という軸が決まるだけで、選ぶべき選択肢が大きく絞られます。
- モダンなら、都会的でシンプルに整った空間
- クラシックなら、優雅で上品なインテリア
- ナチュラルなら、柔らかく居心地のよい雰囲気
どの方向性にも、それぞれの心地よさと独自の魅力があります。
あなたの部屋に取り入れたい空気感はどれでしょうか?この記事が、理想のカーテン選びの“最初の一歩”として役立てば幸いです。

